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胃腸疾患のメカニズムを知ろう。胃炎

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■胃炎■

胃腸疾患のメカニズムを知ろう

ストレスが加わると、脳の自律神経中枢が刺激され、交感神経と副交感神経がともに緊張する。
このため、交感神経支配下にある胃の血管が収縮し、胃粘膜への血流が悪くなり、粘膜が障害を受ける。
さらに、交感神経の緊張で、副腎皮質から大量のホルモンが分泌される。
このホルモンは胃液の分泌の増加と、胃粘膜の粘液の生産・分泌の低下を引き起こす。
一方、副交感神経はストレス刺激で緊張すると、胃液をどんどん分泌させる。

胃液というのは、まさに肉を溶かすほどのカを持つ強力な消化液である。胃壁とて粘液で守られていない限り、あっという間に溶かされてしまう。その粘液の分泌が減り、攻める胃液が大量に分泌されるのだから、胃壁はたまったものではない。
 
よく「胃病は意病」といわれるゆえんである。胃だけではなく十二指腸、小腸、大腸など一連の消化管の働きは、その人の精神状態や感情の起伏に大きく左右される。
消化管を支配する自律神経の中枢が脳の感情中枢と隣りあっていて、影響されやすいからだ。
胃壁の防御反応がおかしくなり、塩酸やたんばく分解酵素ペプシンが胃の粘膜を分解してしまうと、胃潰瘍の始まりとなる。

胃・十二指腸潰瘍

このように、胃・十二指腸潰瘍は、胃壁、十二指腸壁が胃液で自己消化されてしまう病気であり、消化性潰瘍ともいわれる。
ストレスが神経に作用して、胃酸やペプシンの分泌を高めてしまい、潰瘍の発生を招いてしまうというわけだ。
別名「ストレス潰瘍」と呼ばれている。

胃炎

潰瘍にまでならなくても、胃の不調を訴える人は多い。気の重い会議を前にすると胃が痛んだり、いつも胸やけや胃のもたれを感じるビジネスマンは、私の周囲にも多くみられる。
しかし、こうした人の大部分は単なる胃炎だ。
一口に胃炎といっても、症状はさまざまで、対する療法も違ってくるから安易に自己診断しない方がよい。

慢性胃炎

胃炎の中でよくみられるのが慢性胃炎である。
これには過酸性の胃炎低酸性の胃炎がある。
過酸性胃炎とはいわゆる胃酸過多で、胃酸の出方が多過ぎるために胃壁が傷ついている状態だ。
胃壁が傷つくと、胃の粘膜が真っ赤にはれ上がり、胸やけや空腹時の胃痛を起こしやすい。
放置しておくと、胃潰瘍や十二指腸潰瘍になる可能性も高い。

低酸性胃炎とは、これとは逆に胃酸の分泌が少なく、消化カが衰えた状態で、食欲不振や胃のもたれなどを訴える。

こうした症状の中で、慢性胃炎に特有の症状というものはない。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の自覚症状が、胃炎と似ている場合もある。人によっては自覚症状がない場合もあるが、主な症状は心南部痛といって、みぞおち近辺の痛みだ。
ただし、空腹時に痛み、軽く食べると痛みが治る時は、潰瘍ができている可能性がある。

十二指腸潰瘍では

夜間にみぞおちが痛む人がいる。
食後二〜三時間後なら胃潰瘍、空腹時に痛む場合は十二指腸潰瘍、食事中または食後すぐに痛む時は胃炎の場合が多い。

人間ドックで慢性胃炎を指摘されあわてる人がいるが、症状が出ていなければ治療はしなくてもよい。

健康で丈夫な胃をつくるためにはどうしたらいいのだろうか。

朝食抜きの不規則な食生活が胃壁を荒らすので、必ず朝食をとること。胃の調子が悪い時は、食事の 回数を増やして、少量ずつちびちび食べる。
毎日、牛乳を飲むと胃壁が保護され、胃のトラブルが防げる
ストレスを酒とタバコでごまかすと胃酸が増え、胃の粘膜を破壊する。酒とタバコは空腹時には絶に避ける
炭酸飲料の飲み過ぎは、胃の粘膜を荒らすので、避ける
夜遅い食事はやめる。もし食べる時は、消化のよいおかゆ、うどん、ビスケットなどを少量食べる
胃腸薬の中身を知らずに濫用しないこと
30回以上噛むように心がける
熟睡するためにも、12時前に就寝する
毎日、一万歩の運動を目標に運動を続ける
ストレス対策として趣味を持ち、大声を出し、常に笑うように心がける

ヘリコバクター・ピロリ菌の有無

このような生活習慣を三カ月続けると、少しくらいのダメージにはへこたれない丈夫な胃を自分のものにできるはずだ。それでも胃の不快が続くのなら、胃腸科での精密検査を勧めるが、その時にヘリコバクター・ピロリ菌の有無を調べてもらうとよい。

難治性の胃・十二指腸潰瘍や胃炎の場合、ピロリ菌が存在していることが知られてきた。ピロリ菌が体内に感染すると、炎症や潰瘍の原因になる。慢性胃炎の約八割がピロリ菌によって引き起こされ、ピロリ菌感染者が胃潰瘍になる危険度は、菌を持たない人の約一〇倍との報告もある。ピロリ菌が慢性胃炎から胃がんも引き起こしていると考えられるので、ピロリ菌が存在していたら早急に除菌した方がよい。
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